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2017年2月13日 (月)

週末読んだ青空文庫

番号は、前回のつづきになります。

16.谷崎潤一郎「春琴抄」

 ラストの美しさで忘れがちだけど、これってSM小説だったのね。

17.宮本百合子「女性の歴史の七十四年」

 明治維新以後の女傑から職業婦人、女性参政権運動、そして選挙権を受けた後の女性の歴史。自主的でありつつ、公共的な心を持ってこそ、政治が可能となると述べています。

18.竹越三叉「深憂大患」

 日清戦争後、朝鮮半島を勢力下におさめた日本は、その朝鮮があるがために、危機と隣り合わせの状態になりかねないと警告。それは、朝鮮の政治家の独立を維持するための戦略としての「事大主義」によって他国の干渉を呼び込みやすい土壌に原因があるので、いっその事併合してしまった方が良い、との主張も述べています。

19.竹越三叉「世界の日本乎、亜細亜の日本乎」

 これも日清戦争後の日本について。日清戦争によって東アジアの覇者がどの国かわかったものの、それがために「亜細亜の日本」など目指すべきではなく、「世界の日本」を目指すべきことを主張。なぜなら、「亜細亜」というものに実体などないのだから。

20.竹越与三郎「日本の真の姿」

 竹越史観のエッセンスの講演録。日本も世界の各国と同様に奴隷経済、土地経済、貨幣経済と段階を踏んで発展したと説明し、奴隷経済時代に現れた「荘園」が奴隷を終わらせ、土地経済時代に浸透した貨幣が次の時代を開いたといいます。
 これによって、よく理解できたのは、後三条天皇親政時代の荘園整理令によって、自分たちの土地が奪われるのを恐れた関東の武士が戦功著しい源義家に自分たちの名義人を依頼して、土地整理を免れ、これを期に関東で武士が台頭した、というもの。荘園整理令には、こういう意味があったのですな。
 こう考えると、日本の歴史において、あまりに中央集権的な権力行使をすると民主化が起きる、という法則があるのかもしれません。後三条天皇の後に貴族の土地管理人に過ぎなかった武士が台頭し、後醍醐天皇の後に馬や先祖伝来の名刀などもたない足軽などが登場して旧来の支配秩序を解体し、井伊直弼の後に下級武士の「革命」が起き、明治新政府の中央集権化の後に地主農民らの民権運動、昭和期の戦時統制の後に戦後民主主義が登場しています。権力の集中が、逆に権力の下降化をうながすようです。

21.新美南吉「手袋を買いに」

 小学生の時に教科書で読んだ通りの印象で、ほとんど変わらない。これって逆にすごくないか。小学生にも過不足なく、情報を与えているのだから。

22.津田左右吉「歴史とは何か」

 歴史家は、史料の収集や分析はもちろんのこと、それらから浮かび上がる人間の行為が他の諸事情との関係の中で、どのような精神が横たわっているかをみる哲学者の目が必要であると同時に、その史料の欠を補う詩人の素質も必要と説く。しかし、自身の見方に偏りがないか、常に自省することの大切さも述べています。

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